2016年9月29日木曜日

18年 名古屋vs南海 5回戦


6月26日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 0 1 0 0 2 名軍 17勝13敗3分 0.567 野口正明
0 0 0 0 1 0 0 0 X 1 南海 13勝19敗1分 0.406 丸山二三雄

勝利投手 野口正明     2勝1敗
敗戦投手 丸山二三雄 1勝7敗

二塁打 (南)中野
本塁打 (名)藤原 1号

勝利打点 藤原鉄之助 2

猛打賞 (名)藤原鉄之助 1


藤原鉄之助、決勝ホーマー

 名古屋は初回、先頭の石丸藤吉が四球を選んで出塁、古川清蔵の左前打で無死一二塁、小鶴誠は三振に倒れて一死一二塁、吉田猪佐喜の遊ゴロをショート長谷川善三がエラーする間に二走石丸藤吉が還って1点を先制する。

 南海は初回、二死後岡村俊昭が右前打、中野正雄がレフト線に二塁打を放って二死二三塁、八木進は歩かされて二死満塁、しかし鈴木芳太郎は左飛に倒れて無得点。その後4回まで三者凡退を続ける。


 南海は5回、先頭の堀井数男が左前打で出塁、丸山二三雄の投前送りバントをピッチャー野口正明が間に合わない二塁に悪送球して一走堀井は三塁へ、エラーと野選が記録されて無死一三塁、増田敏が中前に同点タイムリーを放って1-1と追い付く。


 名古屋は7回、二死後ここまで2安打を放っている藤原鉄之助がレフトスタンドに決勝ホームランを叩き込んで2-1とする。


 野口正明は5安打2四球2三振1失点、自責点ゼロの完投で2勝目をマークする。


 決勝本塁打を放った藤原鉄之助は6月23日の決勝タイムリーに続いて2試合連続勝利打点を記録すると共に3安打を放って猛打賞を獲得した。




2016年9月26日月曜日

18年 阪急vs西鉄 6回戦


6月23日 (水) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪急 13勝19敗 0.406 森弘太郎 笠松実 江田孝
0 0 0 1 0 4 0 0 X 5 西鉄 11勝18敗3分 0.379 重松通雄


勝利投手 重松通雄 5勝9敗
敗戦投手 森弘太郎 1勝5敗

二塁打 (西)濃人、山田

勝利打点 野口明 3


重松通雄、2安打完封

 0対0のまま迎えた西鉄4回の攻撃、先頭の濃人渉が左越えに二塁打、富松信彦が送って一死三塁、野口明の遊ゴロの間に三走濃人が還って1点を先制する。

 西鉄は6回、先頭の中村信一が左前打で出塁、濃人が四球を選んで無死一二塁、富松の二ゴロの間に二者進塁して一死二三塁、野口明が四球を選んで一死満塁、阪急ベンチはここで先発の森弘太郎から笠松実にスイッチ、しかし中村民雄が押出し四球を選んで2-0、黒沢俊夫が中前に2点タイムリーを放って4-0、山田秀夫のライト線二塁打で5-0と突き放す。


 重松通雄は下手からの投球が冴えて2安打4四球4三振で今季2度目の完封、5勝目をあげる。


 2度の得点機に送りバントと進塁打でつなぎ役を果たした富松信彦の渋い働きが見逃せない。今季不振を極めていた黒沢俊夫が快心の2点タイムリーで試合を決める殊勲であった。



2016年9月25日日曜日

18年 阪神vs南海 6回戦


6月23日 (水) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   1  1 阪神 17勝14敗1分 0.548 若林忠志
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   0  0 南海 13勝18敗1分 0.419 丸山二三雄

勝利投手 若林忠志   10勝4敗
敗戦投手 丸山二三雄 1勝6敗

二塁打 (神)金田、景浦

勝利打点 大島武 1


大島武、延長11回決勝打

 阪神は初回、先頭の塚本博睦が四球で出塁、金田正泰の右前打で無死一二塁と先制のチャンス、しかしカイザー田中義雄の送りバントがキャッチャー守備妨害となって一死一二塁、玉置玉一の三ゴロの間に二者進塁して二死二三塁、しかし御園生崇男は三ゴロに倒れて無得点。

 南海は1回裏、先頭の猪子利男が中前打で出塁するが、長谷川善三の送りバントがピッチャーへの小フライとなり若林忠志が一塁に送球してダブルプレー、岡村俊昭が二遊間に内野安打を放つが、中野正雄は二ゴロに倒れて無得点。


 初回は両軍送りバント失敗で得点ならず。


 阪神は2回と4回のチャンスを併殺で潰し、南海も5回に一死満塁のチャンスで猪子の投ゴロが「1-2-3」のゲッツー。


 阪神は9回表、先頭の門前真佐人に代わって代打に景浦将が登場、甲子園に詰めかけた3,500人の観衆がどよめいた。昭和14年以来4年ぶりに打席に立った景浦はワンワン後の3球目を引っ張りレフト線に二塁打、代走に野口昇が起用されてベンチに戻る景浦を内野席の観衆が拍手で迎える。若林が投前に送りバントを決めて一死三塁、乾国雄は一邪飛に倒れ、武智修に代わる代打平林栄治が四球を選ぶと二盗に成功、しかし塚本はセカンドライナーに倒れてこの回も無得点。


 阪神は9回裏の守備から、ファースト門前の代打に出て二塁打を放った景浦の代走に起用された野口昇がショートの守備に就き、ショート武智の代打に出た平林に代わり大島武が入ってファースト。


 阪神は11回表、一死後野口昇が中前打を放って出塁、野口が勝負の二盗を敢行するがキャッチャー八木進からの送球にタッチアウト、若林が中前打を放って二死一塁、乾が四球を選んで二死一二塁、大島武が左前に均衡を破るタイムリーを放って1-0とする。これが決勝点となった。


 若林忠志は8回からの4イニングを三者凡退に抑え、6安打1四球無三振で今季5度目の完封、10勝目をマークする。


 景浦の復帰に沸く甲子園で延長11回表に決勝打を放った大島武は今季で退団。戦争の時代を生き抜き、2008年10月26日に85歳で亡くなられたことが、社団法人全国野球振興会(日本プロ野球OBクラブ)発行の「OB NEWS」Vol.41(2009年3月発行)により確認できる。


2016年9月24日土曜日

18年 名古屋vs朝日 6回戦


6月23日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 0 0 0 4 0 5 名軍 16勝13敗3分 0.552 西沢道夫
0 3 1 0 0 0 0 0 0 4 朝日 17勝14敗1分 0.548 林安夫

勝利投手 西沢道夫 6勝4敗
敗戦投手 林安夫    9勝6敗

二塁打 (名)芳賀
三塁打 (名)吉田 (朝)林、酒沢

勝利打点 藤原鉄之助 1


西沢道夫、後半4イニングをパーフェクト

 初回三者凡退の朝日は2回、先頭の浅原直人が二遊間にヒット、小林章良の右前打で無死一三塁、林安夫がセンター右後方に三塁打を放って2点を先制、早川平一は遊ゴロ、広田修三は浅い左飛に倒れて二死三塁、原秀雄が右前にタイムリーを放ち3-0として試合の主導権を握る。

 名古屋は3回、先頭の金山次郎が四球を選んで出塁、西沢道夫が中前打を放って無死一二塁、トップに返り石丸藤吉の遊ゴロで西沢が二封されて一死一三塁、古川清蔵の遊ゴロの間に三走金山が還って1-3とする。


 朝日は3回裏、先頭の酒沢政夫が右中間に三塁打、中谷順次の中犠飛で4-1と突き放す。


 名古屋先発の西沢道夫は2回、3回に失点し、4回、5回にもヒットを許す不安定なピッチングであったが6回からがらり一変、無安打ピッチングを続けて味方の反撃を待つ。


 名古屋は8回、西沢の好投に応える猛攻を見せた。一死後古川の遊ゴロをショート酒沢がエラー、小鶴誠は三邪飛に倒れて二死一塁、ここからが圧巻、吉田猪佐喜が右中間に三塁打を放って2-4、加藤正二が中前にタイムリーを放って3-4、芳賀直一が左中間に二塁打を放ち一走加藤を迎え入れて4-4の同点、藤原鉄之助が右前に決勝タイムリーを放って5-4と怒涛の攻撃で逆転する。


 西沢道夫は6回から9回まで4イニング連続三者凡退、7安打2四球3三振の完投で6勝目をあげる。序盤に4失点を喫しながら我慢の投球でチームの勝利を引き寄せた。




18年 巨人vs大和 6回戦


6月23日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 0 0 0 0 0 0 2 4 巨人 20勝10敗2分 0.667 川畑博
0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 大和 15勝16敗1分 0.484 石田光彦

勝利投手 川畑博     2勝0敗
敗戦投手 石田光彦 4勝3敗

二塁打 (和)鈴木2、金子
三塁打 (巨)呉 (和)木村

勝利打点 青田昇 3


川畑博、完投で2勝目

 6月19日の5回戦では大和に13得点を奪われて敗れた巨人は雪辱を期して川畑博が先発。本来であれば須田博をぶつけたいところであるが、体調不良のため投げられない。須田は夏季リーグ戦を全休し、復帰するのは10月半ばとなる。

 巨人は初回、先頭の呉昌征がセンター左にヒット、白石敏男はストレートの四球で無死一二塁、中島治康の右前打で無死満塁、青田昇が三塁にタイムリーを放って1点を先制、小暮力三は二飛、川畑博は三振に倒れて二死満塁、多田文久三の三遊間への内野安打で白石が還り2-0、二走中島は三塁をオーバーランして三本間に挟まれ「6-1-2」と送球されてタッチアウト。


 大和は1回裏、先頭の木村孝平が左中間に三塁打、続く岡田福吉の遊ゴロで木村がホームに走るが途中で止まり、「6-2-5」と送球されてタッチアウト、金子裕は三振、高橋吉雄は中飛に倒れて無得点。大和はこの回のチャンスを潰したことが響いた。


 7回まで巨人先発川畑博に抑え込まれてきた大和は8回裏、一死後金子が左中間に二塁打、高橋は左飛に倒れるが、好調鈴木秀雄がこの日2本目となる二塁打を右中間に放って1-2と追い上げる。


 巨人は9回表、先頭の小池繁雄が四球を選んで出塁、トップに返り呉が右中間に三塁打を放って3-1、白石は三振に倒れるが、中島が中前にタイムリーを放って4-1と突き放して試合を決める。
 大和最終回、一死後石田光彦、苅田久徳が連続四球、しかしトップに返り木村の三ゴロをサード小池が三塁ベースを踏んでから一塁に送球、併殺が完成して試合終了。


 川畑博は7安打5四球4三振の完投で2勝目をあげる。好調大和を相手に、須田博の穴を埋める力投であった。



2016年9月22日木曜日

被三塁打率10割


 阪神が西鉄に大敗した試合をお伝えしましたが、この試合で阪神三番手として登板した内野手・大橋棣は4イニングを2安打に抑えました。この2本は、何れも野口明に喫した三塁打です。

 大橋のプロでの登板はこの1試合だけなので、通算被安打2本、通算被三塁打も2本で、被安打数を分母、被三塁打数を分子として割り出した「被三塁打率」は10割となります。


 大橋棣は旧制浪中から関西大学に進み強肩のショートとして鳴らしました。昭和17年に阪神に入団した時は既に32歳と峠を越しており、松木謙二郎は著書「タイガースの生いたち」に「大橋自身は助監督のつもりで入団したものだったが、これは本社重役の反対で実現せず、二年間ベンチのヤジ将軍をつとめただけで退団した。」と書いている。松木は昭和17年で一時阪神を退団しており、昭和18年の大橋の登板には触れていないので、「投手・大橋棣」については当ブログが初めて世の中にお伝えしたしたこととなります。


 1本だけなら他に事例があるかもしれませんが、通算で2本以上の複数の被安打を記録した投手で、「被三塁打率」10割は史上唯一の記録でしょう。


 大橋棣氏は戦後、米子東高校の監督として甲子園に出場、社会人野球でも監督を務めるなどアマチュア球界の発展に寄与し、2004年に94歳の高齢で亡くなられたそうです。


18年 阪神vs西鉄 5回戦


6月22日 (火) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0  阪神 16勝14敗1分 0.533 中原宏 三輪八郎 大橋棣
5 2 0 7 0 1 0 1 X 16 西鉄 10勝18敗3分 0.357 野口二郎

勝利投手 野口二郎 6勝7敗
敗戦投手 中原宏    0勝1敗

二塁打 (神)田中 (西)中村民雄
三塁打 (神)富松、野口明2

勝利打点 野口二郎 1


西鉄大勝

 西鉄は初回、先頭の中村信一が四球で出塁、濃人渉もストレートの四球、富松信彦の投前送りバントをピッチャー中原宏が三塁に送球するがセーフ、野選が記録されて無死満塁、野口明は捕飛に倒れるが、野口二郎が右前にタイムリーを放って2点を先制、黒沢俊夫のライト線ヒットで一死満塁、中村民雄がストレートの押出し四球を選んで3-0、ここで阪神ベンチは先発の中原から三輪八郎にスイッチ、山田秀夫の左前タイムリーで4-0、鵜飼勉の遊ゴロ併殺崩れの間に三走黒沢が還ってこの回5点を先制する。

 西鉄は2回、先頭の濃人の三ゴロをサード玉置玉一が一塁に悪送球、富松はストレートの四球を選び、野口明は三邪飛に倒れるが、野口二郎の左前打で一死満塁、黒沢の三ゴロ併殺崩れの間に三走濃人が還って6-0、黒沢が二盗を決め、中村民雄が四球を選んで二死満塁、山田が左前に2打席連続のタイムリーを放って7-0と突き放す。


 3回は三者凡退で終わった西鉄は4回に猛攻を見せる。先頭の野口明が四球からパスボールで二進、続く野口二郎が連続四球、黒沢の右前打で無死満塁、中村民雄がレフト線に二塁打を放って2点追加し9-0、山下好一だが四球を選んで再び無死満塁、鵜飼の中前タイムリーで10-0、トップに返り中村信一が押出しの死球を受けて11-0、濃人は三邪飛に倒れて一死満塁、ここで富松が右中間に走者一掃の三塁打を放って14-0として止めを刺した。


 阪神は5回から三輪八郎が降板して内野手登録の大橋棣がマウンドに上がる。


 西鉄は5回、二死後山田、鵜飼が連続四球、しかしトップに返り中村信一の当りはセカンドライナー、大橋はプロ入り初登板の初回を何とか無失点で切り抜ける。


 西鉄は6回、二死後野口明が左中間に三塁打、ここで急造投手・大橋がワイルドピッチを犯して15-0。


 大橋は7回の西鉄の攻撃を三者凡退に抑えたが、8回、一死後濃人にストレートの四球を与えて濃人が二盗、野口明が2打席連続となる三塁打を左中間に放って16対0として西鉄が大勝した。
 大量得点に守られた野口二郎は4安打1四球2三振で今季3度目の完封、6勝目をあげる。野口二郎の通算237勝のキャリアの中で、最も楽な試合だったかもしれない。


 西鉄の勝因は数多いが、序盤は八番山田秀夫の2打席連続タイムリー、九番鵜飼勉が追撃のタイムリーを含む2打点と下位打線の活躍、中盤以降は三番富松信彦の満塁走者一掃三塁打、野口明の2打席連続三塁打と主軸の活躍が目立った。何よりも、阪神二番手の三輪八郎の乱調が最大の要因でしょう。


 そんな中でプロ入り初登板した内野手・大橋棣は4イニングを2安打4四球1三振2失点、西鉄が本気を出す状況ではなかったとは言えなかなかの好投で、関西大学時代に強肩を謳われた片鱗を見せた。プロでの登板はこの1試合のみとなる。